それは2022年6月下旬。ひょんなことからJGC修行を始めることになった。これは私がJGC会員になる為の修行の記録である。
目次
はじまり
6月下旬某日。ことの発端は10月に予定している旅行の計画であった。海外旅行に行こうという話になり、決まった目的地がパリ。飛行機を調べてみると直行便から乗り継ぎ便まで様々あるが、なんと日本を代表する航空会社、JALが直行便を運行しているではないか。せっかくの妻との旅行である。海外の航空会社や乗継ぎよりもきっと快適な旅になるだろう。そう思い、JALの羽田-パリ直行便を予約した。
私は今までANAを利用することが多かったが海外便であればさぞかしマイルも貯まるのだろうと、これを期にJALマイルも貯めようと早速JALカードを申し込んだ。
ここで、私の頭には修行の2文字が浮かんでいた。このマイルを活かしてJALの上級会員ステータスを獲得することはできないものかと。この時の私は上級会員ステータスの獲得にはマイルではなくFLY ON POINT(FOP)という別のポイントが必要なことも知らないずぶの素人であった。
そこで、さらっと調べてみた所、何種類かあるJAL上級会員ステータスの中で私が欲しているJGC会員資格の獲得には1月~12月までの1年間で
- 50,000 FLY ON POINT(うちJALグループ便25,000ポイント)以上の搭乗
- 50回(うちJALグループ便25回)以上かつ15,000 FLY ONポイント以上の搭乗
のいずれかの条件を満たす必要があるということであった。マイルは全く関係なかったのである(正確にはマイルを基にFOPの計算がなされます)。しかしその気になってしまった私は修行を始め、尚且つ解脱することを決意していた。
修行、そして解脱を決意した私が妻にそのことを告げた所「それってどんないいことあるの?」との質問が。ここでも私の中のずぶの素人が顔を出す。「ま、マイル積算率がよかったり、搭乗の時に優先されたり良いことがあるんだよ」というようなふわっとした返答しかできなかったのだ。
JGCとはなんなのか?
そもそもJGCとは何なのか?そんなことも知らずに修行を決意した私はアホなのか?プレミアなステータスを欲しがるのは男のサガなのかもしれないが、妻を納得させるだけの情報提供が必要だ。そこで私はJGC会員資格について調べてみた。
調査結果はこちら⇒JGC(JAL Global Club)とはなんぞ? をご覧ください
これらの事前調査を終えた私は、改めて妻に調査内容を報告し、最後にこう伝えた。
「家族カード会員にもJGC会員の資格与えらえるんだよ」
「飛行機に乗らなくてもJGC会員になれるんだよ」
静かに、しかし心の中の私はビデオゲームのラスボスにとどめの一撃を食らわさんとするかの如くである。このキラーワード、いや聖剣エクスカリバーのおかげで彼女からyesの返答を得ることができ世界に再び平和が訪れたのである。
FOPを貯めるには?
JGC会員となると飛行機に乗る際に様々な優待が得られ、しかもその資格は生涯続く。素晴らしいシステムだが、ステータス獲得には相応の資金も必要となる。この資金の問題は庶民の私には頭の痛い問題である。
とここで、ネット上で更なる発見が。なんと2022年7月末までFOP2培キャンペーンなるものが開催されている(2022年12月31日まで延長されました)。しかも2培キャンペーンと別にエントリーすれば初回搭乗ボーナスで必ず5000FOPもらえるではないか。となると実質45000FOPを獲得すればよい。しかし45000FOPってどのくらいで貯まるのだろうか?次なる疑問が湧いてくる。
その答えは、公式HPで紹介されているFOP計算シミュレーションで簡単に算出できる。FOPには計算式があり、搭乗する座席クラスや運賃によって積算率が変動するのである。但し、2倍FOPまでは計算されない。シミュレーションで算出されるFOPを単純に2倍すれば良いわけではないので注意が必要だ。そこで私は後述する表を自作した。
札幌市民の戦略
ちなみに国内路線で修行をする場合の王道は羽田ー那覇だそうだ。私は札幌に住んでいるので新千歳-羽田・羽田-那覇の乗継ぎ往復を基本戦略とした。ひとまずは年内に50,000FOP達成を目標とした。羽田-パリ往復で凡そ8,000FOP獲得でき、初回搭乗ボーナス5,000FOPを獲得できると考えると、差し引き37,000FOPを修行によって獲得する必要がある。
ということでネット上にいる先輩修行僧を真似して運賃種別・座席クラスごとに項目分けし、エクセルで以下の様な表を作ってみた。路線ごとの運賃と得られる通常FOPとその単価、キャンペーンで得られる2倍FOPとその単価を算出してみた。FOP単価および2倍FOP単価は、1FOPを獲得するのに必要な費用(運賃÷FOP)で、コスパを判断する一つの指標として計算してみた。
JALには座席クラスが普通・クラスJ・ファーストクラスに分かれているが、手を出しやすいのはクラスJであろう。ファーストクラスは資金的にハードルが高い。よって、クラスJで乗継割引での予約を選択した。これにより獲得できるFOPが、自作の表に従うと
- 札幌(新千歳)ー羽田:1,936FOP(片道)
- 羽田-沖縄(那覇):3,544FOP(片道)
- (1,936FOP+3,544FOP)×2=10,960FOP(往復)
のため、3往復と+αで目標とする37000FOPが達成されることになる。 +αが邪魔である。ひじょ~に邪魔である。
従って、1往復だけ特別乗継にして目的地を石垣にしてみてはどうか?
- 札幌(新千歳)-羽田:2,444FOP(片道)
- 羽田-石垣:=5,584FOP(片道)
- (1,936FOP+4,360FOP)×2=16,056FOP(往復)
おぉ、これなら沖縄2往復と石垣1往復で合計37,000FOPの目標が達成されるではないか!
善は急げ
そうと分かれば善は急げである。何せ期限は7月末までで、今は6月末なのだから…!! 7月の私の休日を確認し、「こちら」で得た知識から妻に納得してもらった私はすぐに飛行機を予約した。
- 7月6日(水) 新千歳ー羽田ー那覇 往復(10,9500円)
- 新千歳(07:50)ー羽田(09:25):乗継割引7(クラスJ)
- 羽田(10:05)ー那覇(12:50):乗継割引7(普通)
- 那覇(15:40)ー羽田(18:15):特別乗継割引7(クラスJ)
- 羽田(19:45)ー新千歳(21:20):特別乗継割引7(クラスJ)
- 7月17日(土) 新千歳ー羽田ー石垣 往復(158,240円)
- 新千歳(12:00)ー羽田(13:35):特別乗継割引(クラスJ)
- 羽田(14:15)ー石垣(17:10):特別乗継割引(クラスJ)
- 7月18日(日)
- 石垣(10:20)ー羽田(13:20):特別乗継割引(クラスJ)
- 羽田(14:30)ー新千歳(16:05):特別乗継割引(クラスJ)
- 7月27日(水) 新千歳ー羽田ー那覇 往復(91,1000円)
- 新千歳(07:50)ー羽田(09:25):乗継割引7(クラスJ)
- 羽田(10:55)ー那覇(13:40):乗継割引7(クラスJ)
- 那覇(17:10)ー羽田(19:40):乗継割引7(クラスJ)
- 羽田(20:40)ー新千歳(22:15):乗継割引7(クラスJ)
この4日間・計3往復で前述の目的を達成し、10月に予定しているパリ往復で解脱を目指すこととした。スケジュールをご覧になってお気づきの方もいるかもしれないが、全てが予定通りの運賃・座席クラスで予約できたわけではない。特に羽田ー那覇は人気路線なので必ずしも希望通りの予約が取れるとは限らないということに注意されたい。
総額358,840円である。海外旅行の前にこの額の出費はなかなか痛いが、やり遂げると決意したのである。痛みに耐えなければならない。今後の私の生活が質素になったことは読者皆さんのご想像に難くない。
こうして修行僧となった私は怒涛の7月を過ごすことになるのだが、修行というだけあって様々な困難(?)が私を待ち受けるのであった。
次回、【2022年】 JGC修行第1弾 ~初めての日帰り札幌-那覇往復編~ご期待ください。