2022年10月下旬。札幌は最低気温1桁を記録する日も見受けられ、季節は秋へと加速しています。今回、釣り初心者の私が釣り好きの友人Fと1泊2日の弾丸朱鞠内湖イトウ釣りツアーに行ってきたので報告をしたいと思います。
私は釣りは数年前から始めましたが、年に1~2回行くか行かないかの頻度で未だに初心者です。朱鞠内湖でも釣りをしたことは有りますが、いままで一匹たりとも釣れたことがありませんでした。はたして今回は日本最大級の淡水魚「イトウ」を釣ることはできたのか!?
目次
朱鞠内湖の基本情報
朱鞠内湖は北海道雨竜郡幌加内町にあり、雨竜川上流に位置する日本最大級の人造湖です。深い森に囲まれ、入り組んだ湖岸線と無数の島々が織り成す景色は日本とは思えない雄大さを誇ります。この入り組んだ湖岸線は「朱鞠内湖フィヨルド」とも呼ばれるそうです。詳しくは、朱鞠内湖公式HPをご覧ください。
北海道・朱鞠内湖公式ウェブサイト|Lake Shumarinai
イトウの基本情報
イトウはサケ科に属し日本最大級の淡水魚で、大きいものだと1~1.5mにまで成長するそうです。サケ科ですがサケのように産卵して寿命を終えるわけではなく、寿命は15年とも20年とも言われています。寿命が長い代わりに成長速度が遅かったり、卵を産む状態になるまで時間がかかったりという特徴があるようです。高度経済成長期の開発の影響で個体数を減らし、絶滅危惧種に分類されています。「幻の怪魚」と呼ばれ、漢字では「魚鬼」(魚へんに鬼)と書きます。アイヌの伝説では鹿や人さえも飲み込んでしまうイトウの姿が描かれています。
朱鞠内湖ではイトウの個体数回復に力を入れており、保全活動の努力が実を結びイトウの数を増やすことに成功しているとのことです。素晴らしいですね!10年前に稚魚を放流した川(かつてイトウがいたが姿を消してしまった川)にイトウが遡上しているのが確認されたそうですよ🐟
札幌から朱鞠内湖へのアクセス
札幌駅から朱鞠内湖へのルートをgoogle mapで調べてみました。実際に私達も同じようなルートで行きましたが、休憩時間等入れると余裕を持って4時間くらい見た方が良いかと思います。
ルート自体はあまり複雑ではありませんが、札幌市内から高速道路を利用する際は、以下のことに注意してください。
- 札樽道から札幌JCTで旭川方面(道央道)へ乗ること
- 道央道から深川JCTで留萌方面(深川留萌道)へ乗ること
- 秩父別ICで降りること
- 秩父別ICを降りたら道道281号経由で国道275号へ
- 国道275号と道道281号・98号が交差する交差点に「セイコーマート深川多度志店」がありますが、この先湖畔までコンビニがありませんので必要なものはこちらでお買い物することをおススメします。
- 国道275号線の特に山の中は野生動物が出ます!今回もキツネ4頭、立派な角の生えた鹿1頭を道路で目撃しました。くれぐれも安全運転で、動物との接触事故には気を付けてください。
レークハウスしゅまりない
朱鞠内湖畔に佇む、「レークハウスしゅまりない」。ここが私達のイトウ釣りのベースキャンプとなります。宿の窓からは湖を望み絶好のロケーションです。
写真向かって左手には水道があり、ウェーダーなどの汚れを落とすことができます。
私達は21時半過ぎに到着しました。今回宿泊するのは本館2階のお部屋になります。入り口はいたってシンプルですが、部屋番号が書かれている札にはイトウをあしらった飾りがついており可愛らしいです。
ちなみにお風呂・トイレは共同なのでお部屋には有りません。トイレにはカメムシが入り込んでいました。
部屋には既に布団が敷いてありました。スタッフの方の温かい心遣いが嬉しいですね。チェックイン時にはお部屋は結構冷え込んでいましたが、ストーブを付けるとすぐに暖かくなりました。というか暑くなりました。かなり強力です。夜寝る時にもしストーブを付けるのであれば、喉の乾燥には気を付けた方が良さそうです。私達はマスクをして寝ました。
ちなみにお部屋にもカメムシは侵入していました。
お風呂は夜10時までとのことで、チェックインした私達は急いでお風呂へと向かいました。お風呂は私達が泊まった本館の隣の宿泊棟にあり、渡り廊下で繋がっています。渡り廊下から先は土足禁止ですので、右手にあるサンダルに履き替えます。
渡り廊下を進むと、案内があります。階段を下るとお風呂場に到着です。写真の案内にある通り、現在はお風呂の利用時間は17時~22時のようです。
お風呂に到着。男性用のお風呂はなぜか扉がしっかり閉まらないのと、表札が傾いてしまっているのが特徴です。脱衣所には貴重品ロッカーは有りませんので、貴重品の管理は注意が必要です。ドライヤー、シャンプー・ボディーソープは備え付けでありました。
本館一階にはレストランがあります。同じスペースにちょっとしたワークスペースがありますが、私達お風呂から帰ってきたときは宿泊客は誰もいませんでした。
ちなみに夕食付のプランだとダッチオーブン料理をメインにとっても美味しい料理が味わえます。参考までに2018年の写真をどうぞ。
翌日はレークハウスしゅまりないからすぐ近くの湖畔から出る渡し舟が朝6時に出るので、積もる話もそこそこに就寝しました。
朝5時頃に起床し窓の外を見ると、陽の昇り始めた湖畔の景色が見えます。冷たい外気と美しい景色で一気に目が覚めました。
釣りのルール
ここで、今回釣る朱鞠内湖でのルールをおさらいしておきます。朱鞠内湖では遊漁料を支払ったうえで、下記のルールに則って釣りをします。イトウはキャッチ&リリースが基本となっています。
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朱鞠内湖公式HPより引用
また、針の種類も決まっておりバーブレスというのは所謂「かえし」が無いものの事を指します。なるべく魚体を傷つけないようにという配慮ですね。
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朱鞠内湖公式HPより引用
遊漁料は湖畔にある事務所に設置してある自動券売機「つりけんくん」で支払い、遊漁承認証をもらいます。大人1,100円で現金のみですので、電子マネーで支払いをする機会の多いキャッシュレス派の方はご注意下さい。
ちなみに、渡し舟は事前予約制となっているようです。朱鞠内湖で渡し舟のご利用をご検討の方は予め予約の上、現地に向かってください。また、実際に渡し舟に乗る時に管理事務所で渡船申込書に記入し行先の希望などを書いて提出します(渡船料は帰りにレークハウスしゅまりないで支払いました)。行先は近くにあるマップを参考にして記入するか、おススメを選ぶかになります。
寒さ対策をしっかりと
この日は朝6時前の時点で7度程度でした。これから陽が昇って気温が上昇するとはいえ、膝くらいまでは水に浸かって釣りをするわけです。寒さ対策は重要となってきます。まして、釣りの好条件と言われる小雨・風ありの天気だとより体温を奪われます。渡し舟で運んでもらった場合は、お迎えに来てもらうまでいくら寒くても耐えなければなりません。
今回は13時にお迎えに来てもらいましたが、それまでの間、陽が出る時間もあれば小雨が混じり風が吹く時間もありました。寒さ対策として必須のものをご紹介します。
- 帽子・ネックウォーマー
- UNIQLOのヒートテック「極暖」などのアンダーウェアを重ね着
- 靴下重ね着&ウェイディングホットソックス
- 小型ガスバーナーセット
- 水2リットル(2人で半日分)
- コーヒーやカップ麺
服の防寒はもちろん必須ですが、長時間水に浸かっていると芯から冷えます。温かい飲み物や食べ物を食べて体の内側から温めるのも大事です。
いざイトウ釣りへ!
寒さ対策をしっかりして、湖畔の船着き場に集合時間6時ちょっと前に到着し待機します。渡し舟に乗る時は、ライフジャケットの着用が必須となります。自前で持ってない人は、事務所脇に貸し出し用のライフジャケットがあります。一緒に船を利用した人の半数は借りていたように思います。
この日は6時を5分くらい過ぎてから渡船のスタッフの方が来ました。申込時の名前を呼ばれ、それぞれ乗る船に誘導されます。
上の画像だと小さくて分かりずらいですが、停泊所には3隻ボートが停泊しています。だいたい釣り客が10人も乗れば満員になりそうです。
私達は葵島という島への渡しを申し込んでおり、船で10分もせずに目的地へ到着しました。乗り合った釣り客の中では私達が一番最初に降りました。この島には私とF以外だれもいません。まさに独り占め状態です。これで爆釣でもしようものなら…と思うと胸が高鳴りますね!
釣り始めの天気は晴れ、ほぼ無風で釣りにはちょっと不利な天気でした。釣り初心者の私は釣りだけでなく景色も楽しみにしていたのでこうして写真を撮っていましたが、釣り好きの友人Fは気づいたら竿を投げていました。この辺りが初心者との違いですね…(笑)
ポイントを変えながら、ひたすらルアーを投げ糸を巻きます。水面下でルアーを追ってくる魚が見え、釣果への期待が膨らみます。また、そこかしこの水面で魚が跳ねており、確実にこの水域に魚がいることを物語っています。
無心で竿を投げ続けること3時間。魚のいる気配だけを感じながら釣果0で9時を迎えました。ずっと立ちっぱなし&水に浸かりっぱなしなので流石に疲れと冷えを感じてきました。ここいらで一度休憩です。お湯を沸かし、インスタントのコーヒーを飲みます。コンビニでよく売っているスティックタイプのコーヒーですが、大自然の中で飲むと味わいは格別です。
ちなみに、朱鞠内湖周辺にはカラスがいます。釣り客の持って来た食料を狙ってくるようですので、必ずバッグの中に保存しファスナー等で閉じて持っていかれないように注意しましょう。
イトウを釣りに来ましたが、この時点で「正直なんでもいいので1匹釣りたい」というのが2人の願いになっていました。
この後少し風が出てきて小雨が降りだし、釣りの条件も良くなってきました。いよいよ念願の釣果を期待できるか…!?
釣果は…?
何も釣果が得られないまま11時を回り、時間帯的にも不利になってきて心が折れかけたところ…
Fにアタリが来ました!遂に、念願の1匹目です。釣り上げた魚は残念でしたがイトウではなくアメマスでした。それでも40㎝くらいの立派なサイズです。アメマスはアメマスでとっても美しいですね。
私は過去にもFと朱鞠内湖に2度ほど来ていますが、いずれも釣果は0(つまり坊主)でした。3連続坊主はどうしても避けたい所。しかし邪念が混じれば糸から魚に伝わってしまいなかなか釣れません。純粋な心で竿を投げ続けたところ、なんと私にもヒットが!
私もFと同じアメマスでした。初の釣果に感動もひとしおです。
この後、Fがさらにもう1匹アメマスを釣りあげましたが、今回は残念ながらイトウを釣り上げることはできませんでした。釣ったアメマスは全て、針を外してすぐにリリースしました。
帰札
13時10分くらいにお迎えの船が来てくれました。他の島やポイントの釣り客も回収してくるので、13時便としても実際に乗船できるのはこのくらいの時間の様です。
湖畔に到着し、ウェーダーなどを脱ぎレークハウスで清算をすると13時半を過ぎていました。これから帰路につきます。
お昼ご飯を食べていないので、途中でお蕎麦でも…と思い道の駅「森と湖の里ほろかない」の温泉に併設しているレストラン「そばの里」に寄ったのですが、営業時間が14時まででタイムオーバー。帰り道で朱鞠内湖から一番近い幌加内町の市街地のお店に行ってみることにしました。
今回訪問したのはバスターミナルを併設している幌加内町交流プラザ内にある「雪月花」さんです。営業時間が15時までで、14時40分くらいに到着しました。滑り込みセーフ☺
海老天そば(1150円)を頂きました。お蕎麦は結構量がありましたが、美味しい上にツルツルとのど越しが良くあっという間に食べられました。また、出汁の効いた熱々のおつゆが冷えた体に沁みわたります。サクサクの海老天は、お好みでおつゆを含ませてしっとり食べるのも良し。帰りのエネルギーチャージ完了です。
帰りは釣りの疲れや昼食の満腹感などから眠気が襲ってきやすいです。実際私も眠気を感じたので途中で休憩したりFと運転を交代したりしました。17時半頃札幌に無事到着しました。
まとめ
今回の弾丸ツアーは当初の「イトウを釣る」という目的は達成できませんでしたが、「朱鞠内湖で魚を1匹釣る」という事を達成できたので結果には満足しています。朱鞠内湖での釣り旅行に関しては以下のようなことを注意しておくと良いでしょう。
- レークハウスしゅまりないのお風呂は22時まで
- つりけんくんは現金のみ
- 渡し舟は事前予約制
- ルアーはバーブレス・シングルフック
- 釣った魚はリリース
- 寒さ対策は服だけでなく飲食品も(火気使用は細心の注意を払って)
- 幌加内のお蕎麦屋さんは営業時間に注意!
- 帰りの運転は居眠り運転に注意
以上、1泊2日弾丸朱鞠内湖イトウ釣りツアーの報告でした(^^)/
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