2022年1月末に我が家の愛猫はなちゃんの元気が突然無くなり、異常を感じて病院へ連れて行ってから早や1か月。長い入院生活を経て退院し、やっと落ち着いてきたのでこの怒涛の、しかし不安と心配でいっぱいだった1か月を振り返ってみます。妻と力を合わせて乗り越えた、涙あり笑いありの1か月でした。

 結局今回は3つの医療機関にお世話になりました。どの病院の先生・スタッフの方々にも親切にして頂き感謝でいっぱいです。この一連の記事を読んで、少しでも同じような病気・状態の方の助けになればと思っています。

 今回はペテモから北大へと転院した日のことを綴ります。朝早くにペテモへ向かい、そこから北大へ。北大で追加検査をし、検査結果を待って後日今後の治療方針を決めていくのだと思っていましたが…

目次

ペテモにて 長い一日の始まり

 1/28(金) 7時頃。
 6時台に家を出た私たちは、7時頃にはペテモに到着することができました。慣れない土地&積雪による車線減少&通勤渋滞を懸念していましたが、余裕を持って着くことが出来ました。北大の受診は9時からで、ペテモを出発して普通なら1時間もあれば余裕を持って到着できる計算です。しかし上記の交通事情を考えてタクシーは7時15分に予約しました。

 ペテモで無事にはなちゃんを受け取り、お会計を済ませてタクシーを待ちます。が、時間になってもタクシーが来ません。配車アプリで確認してみると、どうやら道に迷っている様子…。5分程遅れて到着したタクシーに乗り込んだ妻とはなちゃんを見送り、順調な行程を祈りつつ私は出勤しました。

タクシーの車内は独特の匂いがしたようで、それをネタにふざけながらの移動です。道はやはり混雑していたようで、思ったよりもギリギリですが間に合ったようです。

北大にて

 9時頃。
 妻とはなちゃんは北大(正式名称:北海道大学動物医療センター)にいました。コロナはこちらにも大きな影響を与えており、面会などもコロナ禍以前よりも制限されているようでした。そんな中、はなちゃんの診察券がまさかの「はまちゃん」で発行されていたようですが、こちらは事無きを得たようです。問診が終わり、はなちゃんは検査のため一時妻の手を離れました。これから精査することに加え、今日手術を実施する可能性も説明されたそうです。医療従事者としては、可能性があれば説明する義務があることは理解していますが、それにしても検査前に全身麻酔の同意書を渡されたということは緊急手術の可能性高そうですね…。

 13時頃。
 昼休みに入り、妻の経過報告を受けます。そしてまた、いろいろな可能性を考えて悪い方向に考えてしまいます。今後の先生の説明を理解するためにも、少しでも知識をいれて素地を作ろうとするのですが…。如何せんこういった知識は現場で常に触れていないとなかなか分からないものですね。

 時間というものは全ての人に同じように流れているはずなのに、心配な時はなぜこんなに長く感じるのでしょう。検査結果を早く知りたいのですが、同時に知るのが怖い側面もあります。ポジティブに考えることで、少しでも自分たちの気を紛らわします。

現状の把握

 16時半頃。
 検査結果の説明を受けた妻からの報告が来ていました。

 説明して頂いた事柄をまとめると、病名としては

  • 子宮蓄膿症の疑い
  • 左腎の腎盂腎炎の疑い

上記2点が挙げられ、これらの可能性についてはペテモでの話とほぼ同じでした。他の原因は見つからなかったようです。そして、本日を含めた今後の治療計画と見通しの話が続きます。

 子宮の手術とそれに付随する事項については

  • 感染の原因は子宮であって欲しい
  • 子宮に溜まっているのが膿か水かは摘出・検査してみないと分からない
  • まず緊急手術で子宮を摘出する
  • その時に左腎からも組織を採取して細菌培養検査をする

ということで子宮が感染源であり、摘出することによって今回の急性炎症症状が落ち着いてくれるのが一番はなちゃんへの負担が少なくて済むストーリーです。しかし尿路系の可能性も否定できないので、手術中に左腎からも組織を採取して、子宮が感染源では無かった時の対策も同時に打つということです。

 もし、子宮が感染源では無かった時は改めて手術など治療方針が検討されることになるようです。

  • もし子宮が感染源ではないとすると左腎の腎盂腎炎の可能性が高い(そうなると厄介)
  • 尿路系の手術も必要だが、現在尿管が完全に閉塞しているわけではない
  • 尿路系の手術は後日(1度の手術時間が短い方が良いため)
  • しかし1ヶ月も置いておける状況ではない

とりあえず本日の段階では尿路系への手術はありません。それは、子宮の手術と同時だとはなちゃんへの負担が大きいことや、手術をするにしても十分な準備ができないことなどが理由として挙げられます。手術を後日にできる余力はありますが、悠長には構えていられないというのが現状のようです。

緊急手術

 17時頃。
 ペテモの時もそうでしたが、はなちゃんは初対面の先生にもあまり人見知りせずスリスリしていたようです。

 本日のはなちゃんの手術は緊急手術なので、事前に予定されていた手術が空いてからとなります。お医者さんでも獣医さんでもそうですが、予定外の緊急手術にも対応して頂けるというのは、本当に有難いことですね。改めて実感しました。

手術後に面会できるものなら私も面会したいところでしたが、コロナ等の影響で叶わず。滞りない全身麻酔・手術の進行を祈り、無事手術終了の電話報告を待つ他ありません。今後の面会もペテモの時の様に仕事の後に毎日という訳にはいかないようです。

 19時頃。
 手術報告をは妻に電話できました。とりあえず滞りなく手術は終わったようで、

  • 子宮摘出は無事終了
  • 子宮に溜まっていた液体は膿っぽくない
  • 子宮の組織や子宮内の液体を組織検査に出す(結果は後日)
  • 左腎に溜まっていた水を抜いた
  • 左腎から採取した組織から細菌培養に出す(結果は後日)

ということでした。はなちゃん自身の様子も安定しているようです。子宮内の液体は残念ながら膿っぽくは無く、感染源は子宮では無い可能性が高そうです。

 今後の入院予定ですが、土日の間状態が安定していれば、月曜日一度退院できるかもしれないとのことでした。猫は環境が変わるのを嫌う動物ですから(今週は目まぐるしく変わっていますが)、なるべく早くおうちに帰してくれるよう配慮して下さいました。
 ちなみに土日はよっぽどのことが無い限り北大から電話連絡が来ることは無いとのことです。

 本日の血液検査・尿検査の検査結果は以下の通りでした。

腎機能の数値は正常範囲を若干逸脱していますが、感染症の炎症の影響などもあるため様子見で大丈夫とのことでした。尿中の細菌(+)が気になりますね…。

一歩前進した夜

 何はともあれ、疑わしい2つの病気の内の1つを潰すことができました。はなちゃんの異変を感じてからたった4日ですが、当初いつ受診できるか分からなかった北大を受診でき、しかも迅速に手術までして頂けました。はなちゃんが前世で徳を積んだ賜物でしょうか。

 土日に北大から電話が来ないことを祈って、はなちゃんが月曜に帰ってくることを願って、この日は眠りに就きました。

はなちゃん闘病記⑤~長引く微熱編~に続きます!

投稿者

hanamizawa

文系学部を卒業後、歯学部再受験し現在卒後数年経った歯科医師です 患者さんにより良い医療を届けるため日々勉強中 また、勉強していく中で日常生活にもアンテナを伸ばすと知らないことが溢れていることに気づいてしまいました。 猫好き、アウトドア好き、スポーツ好き、ドライブ好き、読書好き ゆるく生きています

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