2022年10月1日~10日の日程で新婚旅行(パリ・ミラノ)行ってきました。新型コロナウィルス感染症の流行も下火になり、行くなら今だとばかりに日本を飛び出してきました。

 今回はツアーでは無く全てフリーで行ってきました。理由はツアーがなかなか見当たらなかったことや、コロナ禍・コロナ後のリアルな現地事情を知りたかったことが挙げられます。また、スケジュールに縛られずに好きなように動けるというのもありました。 

 前泊も含めて8泊10日と余裕を持った旅程のはずが、フリーゆえの欲張り過密スケジュールで、振り返ってみれば意外と弾丸旅行でした。旅行会社を利用したツアーで無く、全てフリーで行ってきましたので参考にして頂ければ嬉しいです。

 今回は10月3日昼。午前中にシテ島をお散歩してパリの街並みの雰囲気を楽しんだ私達は、いよいよルーブル美術館へと向かいます。あまり美術館に行ったことのない私達はルーブル美術館の広さと展示品の多さを甘く見ており…。パリ滞在2日目3部作 ルーブル美術館観光編をお楽しみください。

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目次

いざルーブル美術館へ

 12時20分
 慌ただしく軽食を食べ終えた私達は、ルーブル美術館へと向かいます。
私達の宿泊している「Hotel Louvre Piemont」からは徒歩で約5分。近いですね!

ルーブル美術館の基本情報

場所
 ルーブル美術館はパリ1区にありセーヌ川の畔に位置しています。近くにメトロ(1番、7番)の「パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル駅(Palais Royal – Musée du Louvre)」があります。ルーブル美術館から離れた位置に宿泊している方はメトロを使うと便利です。私達はホテルが近かったので、徒歩で向かいました。

開館時間(最終受付は閉館1時間前まで/閉館30分前から閉室開始)

  • 月・水・木・土・日: 9:00 – 18:00
  • 金: 9:00 – 21:45

休館日

  • 毎週火曜日
  • 1月1日、5月1日、12月25日

料金

  • 現地でチケット購入(当日券) 15€
  • オンラインでチケット購入 17€
  • 18歳未満は無料
  • ※パリミュージアムパスを持っていれば料金はかかりません!

 パリミュージアムパスとはパリの美術館共通のパスです。
パリミュージアムパスについてはこちらのサイトで分かり易く解説してくれています。興味のある方はご覧ください

FRANCE BOX「パリミュージアムパスは買うべきか?料金・購入方法・入場可能場所について」

ルーブル美術館の入場方法

 ルーブル美術館へ入場するには以下の4つのルートがあると言われています。

  1. ピラミッド(Pyramid)
  2. カルーゼル(Carrousel)
  3. リシュリュー(Richeleu)
  4. ポルト デ リオン(Port des Lions)
ルーブル美術館への4つの入館ルート
ルーブル美術館公式HPより引用

 このうち、一般予約者がアクセスしやすいのは①と②で、①は全ての来場者、②は予約者のみ入場できるようです。そして③は一般予約者は通れず、④は分かりずらい上に開いたり閉じたりしているようであまりススメできないとのこと。

 詳しくは「Amzing Trip:ルーブル美術館の行き方と入口を地図と写真付きで詳しく解説」で分かり易く解説していますので興味のある方はご覧ください。

ルーブル美術館は予約必須!

 ルーブル美術館はチケット購入用公式HPのトップページでも「全ての来場者に事前予約を強く推奨する」旨の勧告をしています。

 実際に私達が訪れた日も、当日券の受付をしているガラスのピラミッドの入り口では長蛇の列ができていました。当日券を購入しようとすると2時間待ちなんかザラのようです。これなら2€高くてもオンライン予約しておいた方が良いですね!

 予約者の場合は9時から30分刻みで予約時間を設定する必要があるので、その時間に遅れなければほぼ待たずに入場できます。ほぼ待たずに、というのは入り口で入場券のチェックが結構厳しく行われますので、混雑状況によっては数分待つこともあるという事です。

カルーゼルルートで入場

 カルーゼルルートは、ルーブル美術館の地下にあるカルーゼル・ド・ルーブル(Carrousel du Louvre)というショッピングモールを経由して入場するルートです。美術館への入り口も他の3つのルートと異なり地下にあります。地下(カルーゼル・ド・ルーブル)への入り口は2つあります。

  • リヴォリ通り99番の入り口
  • カルーゼル凱旋門脇の入り口

 私達はこのうちリヴォリ通り99番の入り口から入場しました。

 地下に降りて道なりに進んでいくと、逆さピラミッドが見えてきます。この逆さピラミッドがルーブル美術館地下入口への目印となります。

 ここでは数名のスタッフがいて、チケットやパリミュージアムパスと予約時刻の確認を行っています。最初、ミュージアムパスだけを見せたのですがこれだけではダメだと言われました。事前にプリントアウトしておいたルーブル美術館の予約表を提示して初めて入場の許可が下りました。

ルーブル美術館の予約時刻確認表

 入場後、両脇にルーブル美術館グッズが売っているお土産屋さんのある通路を進みます。すると、外から光が差し込む大きな広間に出ます。そうです、ガラスのピラミッドの下の空間につながっていたのです。

過酷な美術鑑賞

 12時40分
 私達はリシュリュー翼の入り口から入館。入館時にはゲートがあり、ここでチケットの読み取りが行われます。パリミュージアムパスを提示して無事入場。このあと予想と真逆の美術鑑賞が始まるのでした。

 おしゃれな街、パリのルーブル美術館で優雅に美術鑑賞。入館する前まではそんなイメージでした。しかし実際は人混みをかき分け、時に迷い、10分~15分かけて歩いた道を戻り、最終的には足が棒になる、という疲労困憊の美術鑑賞だったのです。

 初めてルーブル美術館を訪れる方に伝えたいことがあります。ルーブルを甘く見はいけません。特に美術鑑賞に慣れていない人、美術に普段そこまで興味のない人。もう一度言いますルーブルを甘く見てはいけません

私達が犯した過ち

 ガラスのピラミッドの下の広場にはインフォメーションセンターがあります。そこには様々な言語に対応した館内マップが配布されていて、日本語のマップも配られています。現在地は-2階の図の「i」の場所。ルーブル美術館は大雑把にいうとコの字型をしており、それぞれの辺に相当する建物に「リシュリュー翼」「シュリ―翼」「ドゥノン翼」と名がついています。ちなみに赤い丸枠で囲ってある「入り口」の所は通ってきた逆さピラミッドの場所です。

 ルーブルを一番甘く見ていたのは私達でした。せっかく美術館に来たし、12時30分に入館したら閉館までたっぷり時間もある。とりあえず最上階からぶらっと回って、1フロアずつ見て行こうか。なんて言って2階から鑑賞し始めた私達。美術の知識に疎い私達は、館内マップに紹介されている美術作品をメインで見つつ、他の絵画などもさらっとではあるが全部見る気でいました

ルーブル美術館の館内マップ(2階)

 しかし、2階のリシュリュー翼を半分くらい見終えた段階で気づいたのです。とんでもなく広い…。ほぼ、ながら見のペースでも既に20分以上経過していました。すべてを見て回るのは到底無理だと悟り、ここから見たいものを見る作戦に切り替えます。見たい作品はどうやら1階に集まっている模様。ということで1階へ向かいます。

ご鑑賞は計画的に

 結局私達は2時間半ほど美術鑑賞していました。そのうちの何割が移動時間であっただろう…?と思うくらいには歩きました。その原因は、何を見たいかを予め決めていなかったことです

 前項でお話しした通り、途中から見たいものだけ見る作戦に切り替えた私達。とは言え、何が有名かすら知らない私達はネットからの情報頼み。「ルーブル美術館で見るべき名作○○選」などの記事からピックアップしたものを見ますが、ランキングごとに見て回ろうとしたからさぁ大変
 例えるならば2階のリシュリュー翼から0階のシュリ―翼、その次は1階のドゥノン翼、さらにその次は-1階のリシュリュー翼で…という具合です。行ったり来たりする上に道にも迷って疲労がどんどん蓄積されていきました。後から写真を見返すと、美術鑑賞後半の顔には明らかに疲れの色が出ています(笑)

 ということで、今度行くならどうすればよいか考えて見ました。

  • 見たい作品をピックアップ
  • その作品がルーブル美術館の地域カテゴリーでどこに属するかジャンル分け
  • 館内マップから、どの翼にどの地域があるか確認 ← ここまで下準備!
  • 鑑賞開始

これなら優雅な美術鑑賞ができそうです。

ルーブル美術館で見て良かった作品12選

 足が棒になりながらも、世界史の教科書や資料集で見たことのある作品を直接見ることができたのは貴重な体験でした。普段美術鑑賞にそこまで興味ありませんでしたが、今後は日本でもたまに美術館に鑑賞しに行きたいな、と思うくらいには感動しました。

 ということで、個人的に見て良かった美術作品をご紹介します。これから初めてルーブル美術館を訪れる予定の方でネタバレしたくない方は次の項へジャンプしてください(→夢のあと)。

モナリザ

 断トツで混んでいたのがやはりモナリザ。ここだけは列で観覧順を整理されていました。列の最後尾に並んでから、最前列に到達するまでに約15分かかりました。しかも最前列は無法地帯なので押し合いへし合いです。こういうシーンはスリに要注意ですね。

ミロのヴィーナス

 いつも思いますが、腕はどのようなポーズだったのでしょうね。

ミロのヴィーナス

サモトラケのニケ

 ナイキの社名の由来にもなったと言われるニケ。翼が美しいですね。
全く関係ありませんが私のPCで初めて変換した時「佐元羅家のニケ」と出ました。誰だよ。

サモトラケのニケ

民衆を導く自由の女神

 個人的に好きな絵で、見たかった作品です。実物は非常に大きく迫力がありました。

民衆を導く自由の女神

ナポレオン1世の戴冠式

 戴冠式の荘厳な感じが素晴らしい絵でした。登場人物の注目がナポレオンに一身に集まっているように感じます。この辺りの構図も画家の技術なんでしょうか。

ナポレオン1世の戴冠式

カナの婚礼

 この絵のことは知りませんでしたが、有名だという噂をキャッチし鑑賞へ。イエスが水をワインに変える奇跡を起こした様子を描いているようです。とても大きい絵だな~と思っていたら、ルーブル美術館で最大とのことでした。ちなみにひとつ前にご紹介したナポレオン1世の戴冠式は2番目に大きい絵だそうです。

カナの婚礼

ルイ14世

皆さんご存知の通りフランスブルボン朝の「太陽王」とはこの人のことですね。

ルイ14世

宰相リシュリュー

 ルイ14世のお父さんであるルイ13世時代の名宰相ですね。この人はなぜか私の中で印象的で、絵を見てリシュリューだと分かりました。という事で選出させて頂きます。

リシュリュー

レースを編む女

 かの有名なオランダの画家フェルメールの作品ですね。フェルメールの作品の中では最小とのこと。繊細なタッチが素晴らしいですね~。

レースを編む女

ナポレオン3世の居室群

 豪華絢爛とはこのことを言うんですね。ヨーロッパの王宮のイメージ通りのインテリアでした。庶民の私はこの空間では落ち着け無さそうです…(笑)

ハンムラビ法典

 古代バビロニアの王ハンムラビが発布した法典です。「目には目を、歯には歯を」はあまりにも有名ですね。石碑に刻まれている楔形文字に最初気づかず、黒々した岩があるな~くらいにスルーしていました。見たかった作品なのに…。見たことが無いって怖いですね。

有翼人面牝牛像

 巨大な怪物像です。イラクから出土した物で、頭は人間、身体は牛…?に翼が生えています。エジプトのスフィンクス的な守り神的な存在でしょうかね。

有翼人面牝牛像

夢のあと

 15時20分過ぎ
 とりあえず見たい作品を鑑賞することができました。教科書や資料集でしか見たことの無かった美術作品を実際に見ることができて感動しました。
 反面、予想外に歩き足が棒になった私達はルーブル美術館を退館。水も飲まずにほぼ休まず歩き続けたため、夫婦で喉はからっからです。

 ふと売店に目をやります。なんで入館ゲートの近くの売店にこんなに人が並んでいるのかと、入館前は思っていました。美術鑑賞を終えた今なら分かります。

ルーブル美術館の館内売店

 吸い寄せられるようにして売店へ。しかし値段をみてびっくり!前日に行ったfranprixと比べて倍以上の値段がします。まさにルーブル美術館価格。
 お会計は以下の通りでした。

  • ミネラルウォーター 50dl 2.9€(約421円)

 疲れた体に染み渡ります。ここ数日、いやここ数か月で一番おいしい水でした。過去一番高い値段のお水だったということもあるのかもしれませんが…。

カルーゼル・ド・ルーブルで軽食タイム

 美味しい水を飲んで元気を取り戻した私達はホテルへ戻る前に、カルーゼル・ド・ルーブルの中にあるフードコートで軽食を食べることにしました。ホテルに戻った後はひと休みしたら凱旋門観光が控えています。フードコートの雰囲気は日本とあまり変わりは有りません。

カルーゼル・ド・ルーブルのフードコート

 売店でサラダボウルなるものを購入。お水とサラダボウルを買おうとしたら、「セットでお菓子も買った方が安いよ」と教えてくれました。午前中のamorinoの時もそうですが、思ったより皆さん親切です。ということで、チョコレートクッキーをチョイス。

カルーゼル・ド・ルーブルのフードコートで食べたサラダボウルセット

 サラダボウルは葉物を中心にトマトやアボカド、豆が入っています。更にベーコンやチキンなどのお肉も入っています。シーザードレッシングがついてきますが、サラダの量に対してドレッシングの量はちょい少なめでした。

 味の方は、フードコートで食べる分には申し分ない美味しさでした。ドレッシングが十分あったら満足度ももう少し高かったかもしれませんね。
 お会計は以下の通りでした。

  • サラダボウルセット 18.3€(約2654円)

改めて日本円にしてみるとものすごく高く感じますね(泣)

次回予告

 こうしてパリ2日目の午後、ルーブル美術館観光を終えることができました。観光客は当然のようにノーマスクでした。モナリザの列なんかは東京の満員電車かと思うくらいでした。国民性もあるのかもしれませんね。

 この後、夕方は凱旋門を観光します。まだまだパリの街を歩くつもりが、やむを得ず地下鉄を乗ることに…

次回 【2022年版】パリ・ミラノ旅行記⑤~緊張のメトロ初挑戦!凱旋門からの夕焼け絶景編~ お楽しみに!

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投稿者

hanamizawa

文系学部を卒業後、歯学部再受験し現在卒後数年経った歯科医師です 患者さんにより良い医療を届けるため日々勉強中 また、勉強していく中で日常生活にもアンテナを伸ばすと知らないことが溢れていることに気づいてしまいました。 猫好き、アウトドア好き、スポーツ好き、ドライブ好き、読書好き ゆるく生きています

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